組み立てられない

冷蔵庫の中身の整理はまだ続いている。何が難しいって、人間は食べなければ死ぬので、冷蔵庫を空っぽに近い状態にするのは非常に困難。というか無理なような気がしてきた。だって空っぽなったら死ねと宣告されたも同じ。

 

夫が夏頃にレモンシロップを仕込んだ。結局1、2回飲んだだけで冷蔵庫に封印されたまま見て見ぬふり状態だったこと半年余り。いや、むしろ見られてもいなかったか。何回も「飲まなければほかす」と夫を脅してきたものの、返事だけは立派で飲むそぶり無し。

 

結局仕込んだ時に見えていた未来の通りに、ほとんど捨てるという結果に終わった無残なレモンシロップ。片付けるためには以下の行程が必要だ。中身を捨てる。瓶をきれいに洗う。乾かす。しまう。のだが、ここにきて目の前に頭が真っ白になった。

 

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元は一つだった瓶がバラバラに分解された姿で静かに私を見つめてくる。洗うのに分解した。私が。より正確に説明すると、後で組み立てることを考えずに分解した。組み立てたいのだが、どのような姿なのか思い描けないし思い出せない。

 

夕闇のなか、バラバラになった一つ一つをテーブルに並べ、正座をして眺める。どこから手を付けるべきなのか。 ふたか?本体か?

 

考えるのもいやになったので、もう何も考えられないし、できないと堂々宣言して夫に丸投げして事なきを得た。これからは一個一個分解しながら写真を撮るべきか、とも思うけどそんなことやってられるか。