冷徹で資本主義的

アメリカの某歌手が、ズボンなしでアオザイを着たことが巷で物議をかもしているらしい。おばはんなので、いろいろ詮索しようと某歌手のSNSを覗いたら、案の定複数のベトナム人と、歌手のファンらしき人物が熾烈な戦いを繰り広げていた。

 

ベトナム人たちの「私たちの伝統的なアオザイをズボンなしでセクシーに着るとはけしからん。ベトナムを侮辱している」という主張に対し、アメリカ人ファンは「セクシーに着ることの何がいけないのさ!私たちアメリカ人たちにとってはそんなの普通だから。民族衣装の着方で文句言うの、アンタたちだけじゃね?日本人はキモノをセクシーに着てたって何にも文句言ってないよ」と油に火を注ぐような答えが。そして日本人のことを引き合いに出している・・・。

  

そこで、こういうことは他人事としか思っていない夫に、この件についてどう思うか聞いてみたら「こういうのは炎上して話題性作ったり、売名行為やねんから侮辱とか思わんでええんちゃう」という客観性しかない至極冷静な意見を頂いた。ついでに、キム・カーダシアンが下着ブランドにキモノと名付けてその後撤回した事件についてもどう思うか聞いたら、先ほどと一字一句同じ答えが返ってきた。果てしなく冷徹で資本主義的。

 

冷徹で資本主義的な態度でもって物事を見られるなら、義両親の老後問題についてもぜひその態度で臨んでほしいところだが、夫の事を便利屋・都合のいい人としか見ていない義実家のこととなると温和で家族思いな息子になるのは一体なぜ。ダブルスタンダードはよくない、と誰も教えてくれなかったのだろうか。

 

はじめは「アオザイ、ズボンなしdeセクシー事件」について激論していたのに、気づいたら義実家について激論していた。興奮のあまり「この馬鹿ハゲー!」と某女性政治家のように叫んでいた。しかも窓開けっ放し。引っ越しの日は近い。