危険で怪しげ

最近の不健康具合を鑑みて、夫のビタミン剤を飲む。このビタミン剤はただのビタミン剤ではない。まずネーミングからして、一線を越えてしまっている。その名も「アナバイト」。アナバイトと聞いて何が連想しますか。私は、すぐに「ア●ル」を「噛む(バイト)」を連想しましたね。その危険で怪しげな響きに、夫にしつこく「ねえ、これ怪しい錠剤じゃない?ねえ、大丈夫?」と、入念に確認までしましたね。

 

アナバイトはネーミングだけではなく、その見た目にも驚かされる。でかいのだ、一粒が。一回じゃ飲めないのだ、でかすぎて。アメリカ製だからアメリカ人用に錠剤も大きいのか、と一瞬思ったが、アメリカ人の食道も日本人の食道もさほど違わないはずである。飲む人の気持ちを考えて作っていないだけなのだろう。

  

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ほら見て、これが証拠。左が通常のビタミン剤の大きさ。右がアナバイトの大きさ。これを飲み込めですって。

 

興味本位ではじめて飲んだとき、あまりの粒のでかさに恐れおののきつつも、頑張って飲み込んだ。頑張ったのはいいが、半日ほど食道に異物感は残るし、ビタミン剤特有の変なにおいが胃から立ち込めてくる感じはするし、何も変化は訪れないし、という苦い経験があったので、二度と飲むことはなかった。

 

だが、一刻も早く風邪を治したい一心で、再びアナバイトに挑んだのである。結果、やはりアナバイトはでかく、飲み込むときは辛く、半日ほど食道の異物感と変なにおいと戦うことになった。そして体調は特によくなっていない。もう二度と飲まない。