灰色というか黄土色の週末

職場の可愛らしい年下の女の子に、週末何をしていたのかを聞かれた。思い返してみると、私がしたことといえば、睡眠、飲食、入浴、読書、家事くらいで面白味もクソもなく、灰色というか黄土色みたいな感情がふつふつと湧き上がってきた。

 

詳細を伝えてがっかりされるのも申し訳ないので「ゆっくりしていた」ことにしておいた。嘘はついていない、社会人らしくオブラートに包んだだけだ。そして、私は今後こういう類の質問を決して他人にぶつけない、と決心した。黄土色の感情が湧くのは私だけで十分だ。

 

そういう彼女が何をしていたかというと、お父さんとおばさんといとこといとこの旦那と釣りに行ったらしい。日焼けしちゃったんだけど分かります?てへ♡とする仕草に嫌味がなくてなんとも可愛らしい。嫌味なしで可愛くできるって才能だということに気づかされる。私にもその才能あればなあ、と今度はどぶ色みたいな感情が。


そんなことより若くてかわいい女の子が家族と釣り。どういう家庭環境で育つと週末に家族親戚を伴い釣りに行くことになるのだろうか。

 

私なんか父とは昨年の8月31日に金のことで喧嘩をして以来音信不通だし、いとこやおばさんとは多分誰かの葬式で会った以来だ。時折母から親戚の誰それが亡くなったって言ったっけ?とか、いとこの誰それがやっと再婚して子どももかわいがってくれてるらしいって言ったっけ?とかいうゴシップを数ヶ月後に聞かされる始末。たぶん今どこかで親戚に会っても気づかないし気づかれない自信がある。

 

可愛く振る舞うこともできなけりゃ、親戚づきあいもうまくできない不器用さを今さらどうこうするつもりはないが、生まれ変わったら何はなくとも要領よく生きられる術を身につけて金持ちの子どもとして生まれてきたい。それから灰色とか黄土色とかどぶ色の日々は遠慮したい。

 

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週末に焼いたモモコおばさんのクッキー。砂糖をどばどば入れていたら夫がどんびき。作れと言ったから作っただけなのに、今さら何。