社長の身になにが。

どうやら社長までもが五月病にかかった疑惑が浮上している。朝は元気に社長出勤してくるものの、ふらーっと外へ出かけたり、いつのまにか戻ってきていたり、オフィスの中をふらふら歩いて突然背後から「ゴールデンウィークは楽しかったですか?」と話しかけてみんなをびくつかせたり、お昼ごはんを食べた後はいびきをかいて寝たりしている。

 

はじめ私は幻聴か、とうとう耳がイカれたかと思った。私にしか聞こえない謎の響く低音。でもキョロキョロしたら社長がそんな姿勢で寝たら首いわせまっせ、という摩訶不思議な姿勢で堂々と寝ていたから何なのこの職場。

 

確かにうちの職場は、なんというか、ゆるい。別の言い方をするとぬるま湯。好きなタイミングで出勤したらいいし、好きな日に休んでいいし、イスじゃなくてバランスボールに座って跳ねながら仕事してもいいし、ジーパン履いてもいいし、ケータイ触ってもいいし、お菓子食べてもいい。でも、怠けている人はいない。寝ている人もいなかった、ゴールデンウィークが明けるまでは。

 

今まで社長が寝ているところを目撃したことはなかった私は突然社長の事が心配でたまらなくなった。いくら年の差婚をしていて保育園児の子供がいるとしても還暦をとうに過ぎている社長。

 

突然病気になり、その異常反応で激しく眠くなったり、ふらふら徘徊せずにはいられないんじゃないか。こんなに居心地がいい職場なのに社長が病気になったらまた職探ししないといけなくなる・・・と実は社長の心配ではなく、自分の心配をしていることに気づき、やはり私は冷徹で自己中な人間だと思い知らされた。

 

結局、職場の人によると、確かに最近はあまり寝てなかったけど結構よく寝ているから心配ない、とのことだった。社長なんかの心配するももちゃんは優しいわあーと言われたが、私が心配しているのは社長の事ではなく自分の身、とは口が裂けても言えない。とりあえず社長の五月病罹患疑惑は払しょくされた。

 

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ゴールデンウィーク明けにもらったお土産の数々・・・。もうそろそろ旅に出ていいですか。