無駄なテレパシー

昨日ベーコンレタスバーガーだと思い込んでチキンフィレオを一口食べたのには実は正当な理由があったのである。隣でネットワークビジネスの話題をしている集団に気を取られていたのだった。

 

ポテトを食べながらアヴァンティしていると、どうやら最近ネットワークビジネスを始めたらしき女の子が、その日初めて友達にビジネスを持ちかけるらしく、リーダー格の胡散臭い男が慣れた口調で、どうやって話を進めたらいいのかを手ほどきしていたのである。

 

「もし、なんでそんな話するのかって嫌がられたら、会う理由を言わなかったのは言うと来てくれないと思ったからだけど、本当にいいビジネスだから一緒に頑張ってお金持ちになれるってことを分かって欲しくて、〇〇ちゃんだから会って教えたかったんだよって言えば絶対大丈夫だから!」

 

まず、本当に金持ちになれるんだったら世界中の人間全員そのビジネスやってるし、そもそも金持ちはマクドナルドで手ほどきしない。リーダー格がマクドナルドでお茶しているということは、その時点でリーダー格が金持ちじゃない。ということは、それ以下は絶対に金持ちになれないから、絶対大丈夫なんかじゃない、と普通の人は多分思う。

 

だが、その馬鹿面丸出しの女の子はというと、その馬鹿馬鹿しい説明になっていない説明を聞き「分かりました!緊張するけど行ってきます!!」と言いながら元気よく友達を騙しに出かけていった。

 

ああ、この純粋で馬鹿な女の子はこれから何人の友達を失うのだろうか。早く気づいて欲しくてテレパシーで思いを伝えようと試みたが、どうやら無駄に終わったようで悲しい。私にもっと力があれば、と思わずにいられなかったら、ベーコンレタスバーガーだと思い込んでチキンフィレオを一口食べた訳です。

 

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カルピス(マンゴー味)はじめました。