反射水のお話

普段穏やかな夫がものすごく怒って帰ってきた。何があったのか尋ねようとしたら、「会社でウ●チがしたくなったから個室に入ったら、反射水(意:便座の座り方が浅いままウォシュレットを使用すると飛び散って便座に付着する汚い水)まみれで汚かったからな、隣の個室に入ったらもっと反射水が飛び散ってて最悪やったんや。いつもこうなんや。アルコールがあれば便座を拭いて座れるけど、アルコールもない。トイレットペーパーで拭いただけやと反射水に含まれているウ●チを便座に塗りたくってる、要はウ●チの上に座ってるみたいなもんやないか」と、まだ「どうしたの?」の「ど」も言っていないうちに爆弾トークが始まってしまった。

 

反射水問題はについて、今までも怒っていることは度々あったが、今回の怒りは今まで以上だ。そして私がまだ何も言っていないのに今度は対策について一気にまくし立てた。

 

「まず、張り紙だ。実際、これが役に立つかどうかはかなり怪しい。ただ「綺麗に使いましょう」と書いてあるだけでは誰の心にも響かない。特に反射水の犯人とおぼしきオッサン連中には確実に響かない。だから、反射水がどんなに汚い産物なのか、はたまたウォシュレットを使った後の自分のお尻の頬に付着した反射水がどう自分に悪影響を及ぼすのかを、実際の数値を載せて説得性をもたせつつ、気持ち悪さと汚さを押し出す必要がある。なんならお前こそが汚いと言わしめたい。総務に面倒をかけるのは忍びないから、文面やデザインはもちろん、ラミネートをかけるところまで俺が責任をもってやるつもりや。それでも改善されなかったら、ノズルを折って使えないようにしてやるしかない・・・。ああ、あと使用後の便座が汚れてないか確認してから個室を出ることっていうのも書いとかなあかんな。」

 

こんなに追い詰められている夫を見るのは初めてかもしれない。どんなに嫌なのだ、反射水。嫌が高じて反射水っていう名前までつけちゃったのか。アルコールとか除菌シートを買ってもらうのではダメなのか。仕事せずにトイレに張る張り紙を作ってもいいのか。ノズルを折ったら器物破損でクビになるんじゃないのか。とにかく、穏便に解決されることを家から祈っている。

 

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反射水に怒ったり落ち込んだりしている夫を元気づけようと、スコーンを焼きました。