八月の本

ミステリー小説を読み、ミステリードラマを見る日々。おかげで殺人事件を追っている夢を見るようになりました。実際は細かい事に気づかないというか見てないというか、そんな感じなので解決できないと思います。

 

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①特捜部Q−Pからのメッセージ/ユッシ・エーズラ・オールスン

シリーズ三作目。あいかわらず暗いし残酷だし、主人公の同僚は変人っていうか闇抱えてるしで目が離せない特捜部Q。ところどころあるジョークのお陰で多少明るい雰囲気になるのが救い。なんでこんな猟奇的な犯人を創り出せるの?北欧ってほんわかしてて平和なんじゃないの?

 

②封印再度/森博嗣

シリーズ五作目。タイトルが絶妙すぎるよ、森先生。犀川先生と萌絵ちゃんがどうなっちゃうのか気になっちゃって、ラストも犀川先生らしくて、おかげで寝不足。二つの家宝のトリック、普通の人は分からんと思うなあ。私は当然分からなかったし、今も全然イメージ湧かない。誰か実験してみせて。

 

③誰か Somebody/宮部 みゆき

ひき逃げで亡くなった父親の娘二人の為に犯人探しを手伝うハメになった杉村三郎。なぜなら自分が働いている大企業の会長である義父のお願いだから。犯人探しや父親の過去ばかりに目を向けていたら、気づくと物語はあらぬ方向へ進んで一気にドロ沼へ・・・。不穏な雰囲気はずっとあったけれども・・・。女、いや、人間ってずるい。

 

④湿地/アーナルデュル・インドリダソン

何年か前に翻訳ミステリー大賞・読者賞を受賞していて、気になっていた事をすっかり忘れて、図書館をブラブラしていたら運命的に出会った湿地。登場人物の名前がとりあえず長くて難解。なんでマイケルとかケビンとかじゃないのか。さらに、男なのか女なのか判断できず、男だと思っていた部下が実は女だったことが一番の驚き。

あと、北欧ミステリの主人公はなんでこうも私生活がアレな感じなのかと疑問に思ったりしたが、大変面白かった。残念なのは、ラストを読んでいる最中に眠くなったが、どうしても読み切りたくて、なんとか気力で読み終えたが、翌朝念のため読み直したら内容全然覚えてなかったことくらいです。念のため読み直してよかったです。

 

⑤Eleanor Oliphant is Completely Fine/Gail Honeyman

八月の洋書。日本語訳版は「エレノア・オリファントは今日も元気です」。主人公エレノアは30歳独身。友だち恋人、無し。毒母・いわくつきの過去、有り。レイモンドと出会い、苦難を乗り越え、「変わり者」と周りに思われているエレノアは徐々に変わっていく。半分過ぎたあたりから物語が急変して一気に読んだ。満足するエンディングでしたわ。