料理の成分
私がごはんをマメに作るようになって半年。結婚して六年。じゃあその前の五年半は一体どうしていたのかと言うと、恥ずかしげもなく申し上げると、私以外の同居人つまりは夫が作ったり外食したり惣菜を買ったりしていたのだ。
私がいかにクズ妻かという話は長くなるので次の機会にとっておくとして、今日は実に恐ろしい料理を作ったのだ。マカロニグラタン。
マカロニグラタンはご存知の通りマカロニというパスタの一種を茹でて炒めた野菜や肉・魚と一緒にホワイトソースで和えて、チーズとパン粉をのっけてオーブンやトースターで焼いたものである。だがそれが何で作られているのかをまじまじと考えたことがあるだろうか。
作っていたら小麦粉のオンパレードだったのである。マカロニは言わずもがな小麦粉で出来ており、ホワイトソースもバターと牛乳とそして小麦粉。仕上げに上にかけるパン粉も当たり前に小麦粉。まさに小麦粉祭りが存在するとすれば献上すべき食べ物。レシピの材料や作り方を見ている時点で気付きそうなもんだが、料理始めてたった半年の人間が気づくわけないのである。
なんのこっちゃ分からないかもしれないが、チキンマカロニグラタンのクロースアップ。
昔マクドナルドのグラコロの成分がほぼ全部小麦粉と書かれている図を見て一気に食べる気をなくしたのと似た境遇である。
料理を作るのは学びだ。料理といえば、新しく始まったドラマ「きのう何食べた?」を楽しみに日々過ごしている。ただ、刻んだり炒めたりしている手が明らかに西島さんの手ではなく、どことなくずんぐりしていて、まあフードコーディネーターさんなのだろうと察しはつくのだが、そこでちょっと現実に引き戻された感はあるので、遠目に生温かく鑑賞するようにしたい。