鈍感なおばさんに

昨日はミスターWが4か月も机に置いてあったティッシュの存在に初めて気づいた日だったのだが、今日は私の後ろの席の果物ナイフを机に常備しているMs. Fが実はMrs. Fで、しかも妊娠6ヶ月ということが判明、さらに知らなかったのは私だけだったことも判明した、という記念すべき日。後ろからいつか刺されるかも、という心配は杞憂に終わるかもしれない。だが、ホルモンバランスが狂うと人間何をしでかすか分かったもんじゃないので、まだ油断はできない。

 

どうりでここのところ、Fさんと同じポジションの採用に躍起になっていたし、Fさんは最近ふっくらしてきたし、冷房ガンガンなのに暑そうだったし、いつもお腹を締めつけないワンピースばかり着ていたはずだ、と全てに合点がいった。って私どんなけ鈍感か。

 

しかし、元来私はそういう事に敏感というか、下世話な人間だので、妊娠6ヶ月と本人に告げられるまで気づかなかったことに若干ショックなのである。言い訳をするならば、この半年間私は別件で忙しかったのだ。

 

異様に声がでかくて人のことをビビらしてばかりいる二人、ミスターWとH嬢が実は付き合っているんじゃないか、特にH嬢は絶対にミスターWに気がある、いつカミングアウトするのか、私は長らく知っていたけれどちゃんとリアクションせねば、とそんなことばかりに目を向けていた。だからFさんが子を宿し、そのお子はちゃくちゃくとFさんのお腹の中で成長している事に全く気づかなかったのかもしれない。

 

それとも歳を重ねたことで、自分本位になるというか、視野が狭くなるというか、周りなんて正味どうでもいいというか、そういう精神状態になってきて、気がつかなかったのか。私はそういうおばちゃんになるのか。それはいい事なのか、悪いことなのか。今後はどうしていったらいいのか。誰か教えて。