そこまでせんでも
マンションの同じ階に住んでいる奥さんは私のことを嫌っている。マンション内で近所づきあいはしていないので、何で嫌われたのか心当たりはないが、たまに何かに憑りつかれたように言ったらいけないようなことを口走ることがあるので、もしかしたら何か失礼なことを言っているのを聞かれたのかもしれない。だが、残念ながら「やられた方はいつまでも覚えてるが、やった方はすぐに忘れる」という法則があるように、記憶にございません。
ちなみにどれくらい嫌われているかというと、ある時は同じエレベータに乗り合わせた時に、「こんにちわ」と挨拶をしても、子供との会話を忙しくして(るフリをして)挨拶を返してくれなかったり、またある時はゴミを捨てに行くときに同じエレベータに乗り合わせ、私がゴミ捨て場の鍵を開け、奥さんも入ってきてゴミを捨て、私が出る前に一目散にゴミ捨て場から走り去り、そのまま走り続け、エレベータの扉を私が乗る目前で閉めて同じエレベータに乗らないようにするくらい嫌いみたい。
あの時は、というか昨日なのだが、目の前で必死に閉めるボタンを押している奥さんに呆然としてしまい、開けるボタンを押せなくもなかったが、そこまでして同じエレベータに乗るのもなんだか悪く、開けるボタンは押さなかった。そこまでせんでもええやんか。
バンコクにゃんこ