結婚指輪のない既婚者

結婚してはや数年。結婚指輪を私たち夫婦は持っていない。別にこれはミニマリストだからというわけではなく(別にミニマリストではないし)、指輪とかでお互い縛りつけあう主義じゃないしとかではなく、ただ単にお金がなかったからに他ならない。家族同僚友人あらゆる人に非難されたが、非難するなら金をくれ、と言いたい。

 

結婚を決めたと同じころ、マンションを買う事にして、貯金ゼロなおかつ計画性ゼロの私たちは頭金がなく、世間では両親に頼るのかもしれないけどその両親とはお互い険悪だしで、指輪を買うどころじゃなかった。タイミングを逃して数年経つのだが、夫が最近やたらと結婚指輪を買ってあげたいと言い出している。

 

今は学生時代に買ってもらった指輪をつけている。私だけ。夫も以前はつけていたのだが、突き指して関節が太くなったせいでつけれなくなった。そんな馬鹿な話はないと思って一回無理やりつけさせたら、うっ血して薬指が紫色になったからそれ以来夫はつけていない。だから夫は一見したところ独身貴族なのである。

 

そんな夫が、今度は結婚指輪と婚約指輪どっちの方がいい?と聞いてきた。やっぱり今さら指輪つけて既婚者だと思われることにビビり始めたのだろう。指輪つけていようがいまいが既婚者であることには変わりはないが、つけていないと周り、特に初めて会う人は夫の事を独身だと思うだろうが、指輪をつけていると自他ともに認める既婚者になるわけである。今まで第三者からは既婚者と思われてこなかった男からすると、突然指輪をつけることにより誰がどう見ても既婚者になるという変化は嫌なのだろうと推測した。

 

だから私は言った。「オマエのその甘い考えを戒めるためにも絶対結婚指輪。これで誰が見てもオマエは既婚者になるわけだからな!」そんなわけないし!俺飲み会とか早く切り上げて帰ってきてるやん!と一生懸命弁解していたが、目が泳ぎまくってるよ、この正直者が。

 

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夫がリンゴをもらってきた。まだ冷蔵庫にいっぱいあるのに。野菜室がリンゴに占拠されているので毎日1個食べてるけど全然追いつかない。