絶賛右肩上がり
夫は四月に異動したのだが、今の職場では、なんと私の嫁としての評判が上がっているらしい。今まではどうだったかというと、産業医に「そんな嫁とはさっさと別れないと早死にする」と宣告されたり、上司から後輩まで広い幅の人々から同情されていたくらいの評判であった、という程度に留めておきたい。
評判右肩上がりの理由は、ずばり愛妻弁当である。とはいえ、どうやら愛妻弁当の評価は男性社員と女性社員の間で二分しているらしい。
男性社員から見ると、私の作る愛妻弁当は最高。夫のリクエスト通りに、キャベツのぶつ切り(生)、パプリカのぶつ切り(生)、ブロッコリーのぶつ切り(生)、馬鹿の一つ覚えのように毎週毎週作っている鶏ハム、卵が巻けないからスクランブルエッグ、ごま塩おにぎり、を毎日用意しているのである
そんな(弁当というのも恥ずかしいのだが弁当と呼ぶしかない)弁当を、女性社員は遠巻きに見ているらしい。むしろドン引き。特にブロッコリーをレンジでチンしたり、某焼き鳥屋で出てきそうな生キャベツのぶつ切りをむしゃむしゃ食べたりしていると、ドン引きレベルは上がっていくばかりなのだそうだ。
そりゃそうだと思う。どこの嫁がキャベツのぶつ切りを夫に持たすか。私もそんな男性社員がいたら不憫に思うだろう。だが、夫はそれをリクエストするのだから私は用意するまでなのである。
夫は私の負担を減らそうとして生野菜のぶつ切りの数々をリクエストして持って行っているだけなんじゃ・・・と思わないこともないが、言われた通りに弁当を作り、できる嫁として今後も精進するのみである。
できる嫁ですのでリクエストされてはいないものの、ホットケーキ焼きました。やっぱりできる嫁は違いますでしょ。