冬至はすぐそこに

「日が沈むのが早くなってきた」だの「あと2週間もすれば気温は10度低くなる」だの「冬至はすぐそこ」だのと、毎日毎日夫が呪文のように言っている。相当、外での仕事に嫌気がさしているようで、冬をなんとかして呼び寄せようとしているらしい。

 

まあそりゃ夏至の頃に比べれば多少日が沈むのが早いし、2週間もすれば気温は10度とはいわないかもしれないが、少しは下がってくるだろうけど、冬至がすぐそこ、というのはおかしい。たぶん、「冬至」という言葉をどこかで覚えたから、使ってみたいだけなのだろう。

 

夫には冬至が12月ということは言っていない。真実を突きつけて繊細なハートを傷つける必要もないだろう。もう彼のハートはもみあげが2センチ短くなったことで、かなり脆くなっているようだし。

 

そんな冬至が近づきつつある今日この頃なのだが、自分でもよく分からないが、何故か真昼間に外出した。それは先週のことなのだが、40度近くなる昼間に外に出てはいけなかった。台風の影響もあってか、風は強いし、天然サウナか、魚焼きグリルにぶち込まれたような感じであった。死ぬかと思った。

 

風の強さが本当にえげつなかったようで、ハンガーつきのTシャツが道に落ちていた。うちも夫のパンツがベランダに散乱していたから、よっぽど風が強いのだと思ってはいたが、まさかTシャツまで飛んでしまうとは。何hPa出ていたのだろう。

 

さらには、カツラも落ちていた。コスプレ用とかのピンクとか青とか金髪とかではなく、男の人用のマジな普通のカツラだ。しかも、ただ落ちていたのではなく、歩道のポールに丁寧にかけてあったから、さすがの私も三度見した。優しい人がまだ存在しているのだ。世の中捨てたもんじゃないのだと思うと、目頭が熱くなる。

 

おそらく、お盆休み中だからカツラを丁寧に洗って、ベランダで干していたら飛んで行ってしまったものと思われる。風、強かったもんな。砂は多少ついていたが、払ってきれいにすればまだ使えるコンディションだと見受けられたので、持ち主さんが夜にでも現れてさりげなく持ち帰っていたらいいと思った。でも次回からはベランダじゃなく、室内干しするのが望ましいですね。

 

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