ここ最近で一番うれしい日

先日、ついに一ヶ月ほどの閉館期間を経て図書館解禁。二週間前に開館すると思って張り切ってリュックを背負って行ったときには閉館延長の張り紙を見て「もう私は死んだ」と思ったが、開館の日に無事やって来たので二週間頑張って生きてよかった。あのおじいさんも生きているだろうか。

 

開館といっても自由に図書館内を徘徊できるわけではなく、予約資料の受け取りのみ。他の自治体は以前からこの方式をとっていたようなので、この図書館もはじめからこうしておけばよかったのに、と二週間毎日思っていたが、本を貸してくれるなら過去のことは水に流してあげてもいい。

 

こうなる事を見越して、誰も借りなさそうな本を選び予約を入れていたのだが、混雑を避ける為か、どれだけ予約した本の状態を確認しても、本来ならば「取り置き中」の表記になってもよさそうな本が一向に「待ち」のままなのには「これは取りに行ったらダメなの?取りに行ってもいいの?」と一時混乱したが、意を決して図書館に電話してみると「実は本自体は取り置き中の状態になっていて、クリックすれば「待ち」から「取り置き中」にすることはできるが、そうすると利用者がいっぱい来て大変なことになるかもしれないからしてないけど、図書館に来たら貸出はできる。けど土日は混雑するから来ないで」というようなことを丁寧に教えてくれた。

 

このような状態で図書館に行くことが本来望ましくないことは重々承知しているが、一ヶ月間来る日も来る日も図書館に行く日まであと何日か数えて生きてきたのである。夫も「図書館がいつになったら開くのか、なぜ予約資料さえ受け取らせてもらえないのか」という愚痴を毎日毎日聞かされうんざりしているのか「なんでもいいからとりあえず行け」というので、申し訳ないが私には取りにいくしか選択肢はない。

 

開館の日、行列覚悟で図書館に行くと、数十メートル毎に配置されている職員の一人一人と「予約資料の受け取りですか?」「はい、そうです」のやり取りを十回ほどして貸出カウンターにたどり着く。するとそこに行列はなく、カウンター越しにずらりと並んだ数十人のスタッフに対して本を借りに来た利用者は私ただ一人。待ちに待った利用者が殺到していると思ったのに、みんな「取り置き中」になるのを家でじっと待っているのだろうか。私一人だけ我慢ができない人間みたいでちょっと恥ずかしかった。

 

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