タバタ

動きすぎたら死ぬ、がモットーかのようにこれまで生きていたが、在宅勤務というのは本当に動かない。行動範囲直径10メートルくらい。いかに通勤という行為が私にとってはある種のエクササイズの一環であり、「動きすぎたら死ぬ」の死なない範囲であったのかを身に染みて実感しているのだが、そんな私でさえここまでの動かなさは人間的にどうか、と危機感を抱き出したので、夫が家でやっている軽い筋トレに参加してみることにした。

 

夫が最近取り入れているのは「タバタトレーニング」というものだそうで、20秒の運動と10秒の休憩をワンセットを8セット繰り返す、というトレーニング。20秒?簡単じゃん?そんなんで腹筋割れるとでも思ってるの?と軽く見ていたのだが(夫は職場でもっと過激なトレーニングをしているので自宅では軽いのでいいらしい)私なんかがタバタをやると、3セット目くらいで面白いくらい身体がいう事を聞かなくなるので、どんなけ筋肉ないのか私は。

 

要はたったの4分間の運動なわけで、そんな運動さえ耐えきれない私の身体。これじゃダメだろう、このままじゃ肉まんじゅうになるだろう。というわけで、夫が家にいるときはタバタをやることを夫と誓った。

 

翌日、タバタやろうぜ!と夫を誘うと「タバタ・・・ええわ」と夫に断られたので、本当は別にやりたくなかったし、一応社交辞令として誘ってみただけだし、私は約束は守る女だとアピールできただけで御の字だわ、と出したやる気をさっさと消して床に寝そべったら、「タバタ断ったら夫婦の営みを断るようなもんやな」と言って夫がやる気を出したが、もう遅いのであった。

 

でもタバタを断るということは夫婦の営みを断るようなもの、と言われてはなんだか申し訳ない気がして、なんとか再びやる気をひねり出し、4分間腹筋をいじめた。そのあとは下半身もいじめた。

 

これで妻としての務めは果たしたようなもん。

 

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