乙女系筋肉夫の迷走
うちには女子中学生がいる。もちろん私ではない。私と夫しかいない我が家にじゃあ女子中学生になり得るのは誰かと言えば必然的に夫しかいない。まあもともと中二病を患っているところはあるのだが、とうとう性別という大きな壁を越えてしまったようだ。
まず、うちの乙女な夫は髪の毛にコンプレックスがあるからか、私のシャンプーよりもはるかに高いナチュラルを売りにしたシャンプーを愛用している。売られている店が限られているのでそのシャンプーを使い切ったらわざわざ買いに行かねばならない。
面倒なので、スーパーで買えるやつか私と同じのにしてよとお願いしたら嫌だって。別にそのシャンプーを使ったから毛が倍増するわけでもないのにそのこだわりは一体どこから来るのだ。ほぼ角刈りみたいな頭のくせに。何を使っても一緒だろう、むしろ石鹸でもいけるはずだ。
そのナチュラルを売りにしているお店では、なにかを購入するとハーブティを淹れてくれるのだが、夫はそれをいたく気に入っている。むしろそれが飲みたいから買いに行くのも苦じゃないみたいだ。ハーブティを家に常備したいとまで言いだした。コーヒーや紅茶は胃が荒れるし歯にステインがつくのが気になるそうだ。
本来なら女である私の方がシャンプーはこれじゃなきゃ嫌とか、ハーブティーは女性ホルモンにいいらしいとか言うべきなのかもしれないが、私はシャンプーで何が気になるかってコスパだし、コーヒーも紅茶も朝から晩までがぶがぶ飲んでいる。ステインなんて気にしたこともない。
最近大胸筋下部に筋肉をつけると乳がたれないと知りさらに筋トレに熱が入っているうちの乙女系筋肉夫の目下の悩みはプロテインの過剰摂取により出没しだしたおでこの吹き出物。ニキビではない。立派な吹き出物だ。悩める乙女筋肉男子の迷走は続く。
乙女夫のお気に入りの歯磨き粉。そこらへんに売っているのじゃあかんのかい。