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体重が右肩あがりだったのは分かっていた。だが、気づかないフリというか気のせいだと思うようにしていた。例えば、このパンツは洗ったばっかりだから縮んでいるだけ、とか、今日は足がむくんでいるだけ、とか。私に非はない、と現実から目を逸らしてきた。けれども、どうやらもうそんなことをしている場合じゃないところまで来てしまったようだ。

昨日ジーパンを履いたら太ももとお腹付近が今までに感じた事のないキツさになっていた。ジーパンが縮んだんじゃないかと疑うくらいに。普通に考えてジーパンが突然子どもサイズになるなんてことが起こるわけがなく、ということは私が大きくなったということになる。

少し前は普通に履けていたのになぜ急にでかくなった、私の体。ジーパンがはち切れそうだ。身に覚えがあるのは、一週間に二回食べた焼き肉食べ放題。そして同じ週のある日の晩御飯には、ねばねば丼（長芋とめかぶとオクラのどんぶり）とチヂミを三人前分くらい食べた。それくらいだろうか。

普段は乗らない体重計におそるおそる乗った。そうしたら何という事でしょう、今までに見たことのない数字が表示されているではありませんか。自己最も重い体重を更新していた。すみやかに体重計から降り、モニターを消した。現実と向き合うことが、こんなにも勇気と強さが必要だったとは。

こういう時に思うことは、なぜ私は胃下垂ではないのか。なぜ私はダラダラすることが好きで、運動をしたら死ぬのか。なぜ食物アレルギーなど一切なく、何でも食べれてしまうのか。なぜ腹八分目という言葉が私の辞書にはないのか。

でもプールに連れて行ってくれる友人が言っていた。太っていたら歳とってからいいことあるって。体の脂肪を顔に注入して若返りができるって。でも100万円いるけど、って。100万円。

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夫のせごどんTシャツを洗ったら縮んだのでおさがりをもらいました。背中には愛犬のつん。誤解されぬよう言っておくと、いろんな意味で私は買うのを止めました。私の忠告を聞かなかったのは夫です。