冒険にでかけよう
昨夜も冒険に出かけたのである。というのも、9月12日をもって夫があろうことか戦士になってしまったのだ。夫が突然戦士になったとて、こっちは昼間仕事していてへとへとなので、晩ごはん食べてから冒険行くぞ、と意気込まれても困る。こっちは洗濯物を片付け、クイックルワイパーをかけ、食器を洗わねばならないのだ、だが、冒険に出たい盛りの夫は進んで洗濯物を片付け、クイックルワイパーをかけ、食器を洗ってくれるので、私にはついていくという選択肢しか与えられていない。家事全部やってくれるんなら、それはそれで悪くないかもしれない。
数日前の夜は、冒険中に突如トロル討伐に加わることになり、総勢8名の戦士やなんやかんやと共に戦って無事トロル討伐に成功した。とても白熱した戦いであった。トロルを野放しにしていては街が破壊されるかもしれない、戦士たるもの平和を守らねば、ということらしい。
だが、ただの傍観者でありリアルワールドの住人の私からすると、私がいるのはただの公園であり、公園内にいるのは総勢9人で、私を除いた8人は討伐で共に戦った8名であることにおそらく間違いはなく、8名の風貌はサラリーマンやOLなどの大人で、そうなるといい大人が夜な夜な冒険に繰り出しているということで、もうみんな平日の夜やから家に帰れよ。
ちなみに、夫は戦士の仲間である僧侶に私の名を勝手に名付けたので、私がついていってもついていかなくても私と冒険している感は味わえると思う。そしてトロル討伐中に私は一回死に、魔法の薬か草か何かで生き返してもらっていた。放置されると思ったので、夫の意外な一面を見てちょっぴり嬉しく思ったのだが、死んだままにしておくと経験値がもらえないらしく、私が死んで悲しい訳じゃないのだと知り、やっぱり現実の世界でもゲームの世界でも夫は夫なのだった。
というわけで、夫がドラクエウォークに夢中の間は夜な夜な冒険に行くことになりそうなのである。余談だが、これもまた、ポケモンGOのように新たな不倫の道具になる日も近いと睨んでいる。一緒にモンスターを討伐したりするうちに、愛が芽生えちゃったりして。ああ、冒険不倫。
