ハッカ味の刺身

今日まで拒否し続けてきたが、意を決して風邪薬を飲む。薬のせいで頭がぼーっとして、何もする気が起こらないので、家事の中で一番嫌いなごはん作りを夫に任せて、洗濯物を片付けることにする。そして、いつもそんなことしないのに、夫の枕カバーにハッカのスプレーをかけることに思いつく。理由は分からない。鼻がつまっているので定かではないが、おじさん特有の臭いを発しているわけではないはずである。

 
そうこうしているうちに、ごはんが出来た。シンプルに刺身と卵焼きと漬物とごはん。ぼーっとしながら食べていると、徐々に何かがおかしいことに気づく。刺身を食べてもハッカ、卵焼きを食べてもハッカ、ごはんを食べてもハッカ、漬物を食べてもハッカ。全てがハッカ味に染まっている。
 
鼻が詰まっているせいで味が分からない、なんてことはなく、強烈なハッカの香りのせいで、ハッカを食べているかのような錯覚に襲われる。ハッカの威力たるや。せっかく好物の刺身を食べている夫も、ハッカ味になってしまったせいで、どこか悲し気。お気持ちお察しします。
 
今日学んだこと:嗅覚は味覚に多大な影響を及ぼす。ごはんを食べる直前に、ハッカスプレーをまくと、ハッカ味のごはんが出来上がる。稀代のハッカ好きの方もさすがに嫌がると思う。
 

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