十一月の本

読書の秋なんて、嘘っぱちですね。いっそのこと睡眠の秋と改名したい。それくらい眠いのだ。そんなことより、11月30日にこの記事をアップしなければ12月は一生来ないと信じてアップしなかったのだが、結局12月は来てしまったのでアップすることにします。

 

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①今はもうない/森博嗣

S&Mシリーズ第8作目。叙述トリックものの本作は、ってあたかも叙述トリックが一体何なのかを熟知しているような物言いだが、コレを書く今の今まで知りませんでしたよ、私は。一部の描写をあえて伏せたり曖昧にして、読者に誤った解釈を持たせて、最後にあっと驚かせる、という書き方を叙述トリックと言うらしい。ミステリー小説を推理しながら読まないタイプの私のような人にもってこいである。内容を書くとネタバレしそうなので、あえて内容は一切書かないが、とてもおもしろいのでとにかくおすすめ。

 

②カルカッタの殺人/アビール・ムカジー

物語の舞台は1919年、イギリス領はインドのカルカッタ。インドの警察に赴任してきたイギリス人ウィンダム警部と、インド人の若き刑事バネルジーが、イギリス人高級官僚の惨殺事件に挑む。当時のカルカッタの様子や政治情勢、人種差別なども描かれていて大変興味深い。第一次世界大戦や奥さんとの死別を経験して人生諦め気味の影のある男にどうしても惹かれてまうねん、という人に特におすすめ。

 

③The Girl on the Train/Paula Hawkins

邦題:ガール・オン・ザ・トレインで本と映画も出ている本作。ゴーン・ガールやウーマン・イン・ザ・ウィンドウ系の主人公の女は犯人なの?犯人じゃないの?的な信用できない語り手によって物語が進む心理スリラー。出てくる人出てくる人全員変人だし怪しい。ページをめくる手が止まらない本をお探しの方におすすめ。

 

④笑う日本史/伊藤賀一

日本史を学びたいな~と何か月か前にふと思い立ち、図書館で予約し、日本史を学びたい気持ちなどすっかり忘れた時に届いたこの本。時に、ウィキペディアにも載っていないような「コレ知って何か得なのか?」などとつい思ってしまうような、偉人や歴史の珍情報を教えてくれる。面白いと思った内容のいくつかを夫に話してみたが、全く面白さを分かってもらえなかった。もっといろんなことに興味持てよ!!!歴史とか!!!と叫びたくなった。日本史を真剣に学びたい人にはおすすめできない。