N嬢の乱

さて、日々愉快な仲間たちと共に働いている訳だが、実はその仲間たちを震えあがらせている人物がいる。G社のN嬢である。このG社はわが社のことを子会社か何かだと勘違いしているフシがあるのだが、N嬢は仕事を依頼してくるくせにわが社のことを1ミクロンも信用していないので、毎度毎度過激な発言を繰り返している。

 

あまりにも過激なので、普段は文句言わずに働いている仲間たちも大変困っており、温厚なOさんは「ワタシ、Nさんとかかわったらウツ病になります」といい、仏のように優しいAさんは「この人のは無理です」とさじを投げてしまった。それほどにN嬢の破壊力はすさまじいのである。

 

 

というわけで仲間たちが病んでしまわぬよう、N嬢からの仕事は全て実質わが社ナンバー2であり汚れ仕事担当のW氏が対応しているわけだが、これがまた面白い。N嬢が怒れば怒るほどW氏の対応はずさんになり、N嬢が聞いていることには答えず、逆にN嬢が求めていないことをし、催促メールにはすぐに返信しないということを繰り返し、油に火を注いでいる。

 

このように普段はW氏がのらりくらりと対応しているのだが、この度またN嬢の気に食わない事案が勃発し、とうとう「この件について御社はどのようにお考えか責任者から明後日までにご連絡ください」と苦情が来てしまった。社長の出番である。

 

こういったことに滅法弱い社長であるので、「ねえねえ、そっちサイドでN嬢のことうまくおさめてよ、うちから何も言うことないし、ね、頼むね」とこっそりN嬢の上司に電話したのであるが、その話がN嬢に伝わっているのか伝わっていないのか、伝わっていたとしてもN嬢の気が収まらなかったのか「約束の期日ですがまだ連絡がありません」とメールが。

 

 

すると、めんどくさくなった社長は自棄になって言ったのだ。「もう対決しよか!」と。対決てアンタ…1000%負けるでしょうよ。社長で勝てる相手だったらみんな苦労してないっつーの。

 

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潔さを感じる秋の夜長

秋の夜長。夫が誰かが外で喧嘩してるというので、どれどれ高みの見物とでもいきましょうかね、と普段はとてつもなく重い腰をこのときばかりは軽々と上げてベランダに行き、下の通りを見渡してみるとそこには人っ子一人いないのであった。

 

誰もいないのであるが、女性の甲高い叫び声が夜空に響き渡っていた。人さまの喧嘩を盗み聞きするのはいけないこと、というのは分かってはいるが、興味が勝ってしまうし、そもそもその通りに住んでいる人ならきっと誰でも聞こえてしまうような声量であるので聞こうとしなくても聞こえてくるのでこれはもうちゃんと聞くしかないでしょう。

 

叫んでいた内容を要約すると、その女性の家族の誰か、もしくは全員が「ちゃんとやってくれない」「なんでいつも私ばっかりが」「〇〇してって言ってるの」ということらしく、最終的に「もうこの話はしたくない」で締めくくられた。

 

この女性の何が潔いかって、近所に住む数百世帯が窓を開けているだろうこの時期に思いっきり叫び声をあげたことも一つだが、何よりも「もうこの話はしたくない」で本当に怒鳴り散らすことを終了させたことである。私であれば、「もうこの話はしたくない」と言った後も5年くらい前の話まで持ち出してあと2時間くらいは執拗に叫び続けていただろう。

 

それにしてもこの女性、あんな甲高い声であれだけ叫んでいたからおそらく今日は声が出ないに違いない。それくらい鬼気迫るものであった。

 

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そんな日々

相変わらずの日々。仕事はうまくできないし、図書館で借りた本は返却期限が迫るし、ポケ森のどうぶつたちはあれをくれ、これをくれ、これを作れと要求三昧で忙しいし、ご飯は三食何を作って食べたらいいのか分からない。

 

特にご飯作りにはかなり苦しめられており、四六時中何を食べるか考えている。外食したり出来合いのもので済ませるという手もあるにはあるが、意固地になって作っている。でももう疲れたので意固地になるのをやめてもいいですか。

 

そんな中、職場で事件が発生した。短期間に無断遅刻と無断欠勤をしたDくんのせいで毎日午後に開催される無意味なミーティングが午前にも開催されることになったのだ。ただでさえ、このところやることがない私は午後に何を言ったらいいのかビクビクしながら午前を過ごすというのに、午前にもミーティングが開かれたら私は一体どうしたらいいというのだ。こうなったら「何もありません」と開き直るしかないと腹をくくった矢先のことである。

 

Dの言動に我慢ならなくなったH嬢が「みんなが迷惑だからもう無断で遅刻とか休んだりするのやめて」とDに直談判したところ、「たぶんまたやるっすね、おれパッパラパーなんで。すんまそーん」と言われたそうだ。予想の斜め上を行く返答にH嬢は怒りまくっていた。

 

H嬢が受けた仕打ちを鑑みると、私が抱える数々の悩みなんて悩みというカテゴリーに入れてはいけない気がしてきた。そんな連休前なのだった。

 

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ポケ森について初心者がおもうこと

今年の春ごろからゲーム「あつまれ どうぶつの森」について密かに興味を持っていた私は、先日とあるブロガーさんを通してスマホ版「どうぶつの森 ポケットキャンプ」があることを知った(みんちさん、読んでますか??)。しかもリリースされたのは2017年。どれだけ情弱なのか。

 

Nintendo Switchを購入してまでゲームをする気はないが、無料でスマホでできるならやってみたい、と思い、さっそく始めてみたのは先週のこと。初日は途中家事などで中断はしたものの8時間くらいぶっ通しでやりつづけた。どうぶつの森では時間の経ち方が現実世界とは違うようである。

 

初心者の所感は概ね以下の通りである。

・タコばっかり釣れる。

・永遠に魚を釣り、虫を捕獲し、果物を収穫しなければならない気にさせられる。

・虫を捕獲するとき、虫取り網の振り回しかたが尋常ではなく、また捕獲した虫を手にとる動作が「それ絶対手でつぶしてるやろ」と思えて毎回ぞっとする。

・ゲームの世界でも友だちづくりは大変(同時期に始めた夫にはすでに多くの「フレンド」がいるが、私にはほぼいない。なぜだ)。

・どうぶつたちが自分の欲しい物はどんどん要求してくるくせに、私の欲しい物は全然くれない。「ふわふわのもと」が常時足りなくて困っている。

・どうぶつたちが欲しい家具がないと遊びに来ないとわがままを言う。

・永遠に植物や家具などを作らなければならない気にさせられる。

・フレンドはお洒落に気を使っている人が多い印象だが、けったいな格好をしているフレンドが稀にいる(夫とか)。

 

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ひょうたん島みたいに

昨夜、衝撃的なことが判明した。

 

それは「山口県と福岡県をつなぐ橋は存在しているのか?」という疑問について夫と話していた時に起こった。今調べたら関門橋という橋が存在しているらしいのだが、昨夜はそんなことは知らなかったのである。

 

「まあ、島と島を結んでる橋なんてそこら中にあるし、山口県と福岡県の間にあってもおかしくないけど、でも日本って動くやん?橋とかって大丈夫なのかなあ?」と別の疑問を口にした私を夫は驚きの表情でもって見たのだ。

 

「日本が動くってどういうこと!?ハワイは動くって知ってるけど」

「日本ていうか、プレートとかが動いたら日本に限らず動くやん。それよりハワイが動くってどういう意味で動くって言ってんの?」

「ハワイは島やん。だから動くやん」

「え?日本も島やん。え?ハワイって浮いてると思ってる?」

「そうや」

「…えーっと、ハワイがぷかぷか浮いてると思ってるってこと?」

「そう。ひょっこりひょうたん島みたいに」

 

どこからはじめたらいいのか分からない。誰か助けて。切実。

 

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ラッシュガードの正解

夫が仕事でラッシュガードが要るとのことで、スポーツ用品店に行く。夏ももう終わりなのでちょうどセールになっており「アレルギーで日焼けしたら肌ブツブツなって気持ち悪いからモモちゃんも買えば?」と提案を受ける。気持ち悪いって…かわいそうだからとか体によくないからとか言えないか。

 

海に来たのに日焼けしたくないからラッシュガードを着る?だったら海に来るな、海に来たら日焼けしたらええのや、というのが私のポリシーなのだが、でも夫が言うことも一理ある。日光に当たったあとに発生するブツブツは結構ひどい。痒いし。

 

ポリシーをあっさり捨てるかどうかは置いといて、一枚くらい持っていてもいいか、とラッシュガードを買う方向で前向きに考える事にする。どれにしようかと選ぼうとしてすぐに気づいたのはサイズがMしかない。ブランド、種類に限らずMしかない。他のサイズは売り切れか?と思ったが、男性用には他のサイズがあることを鑑みると女性用だけ他のサイズが全て売り切れたというのは考えにくい。

 

しょうがないのでMサイズを着てみることに。感想としては、着る事はできた。できたがこれは正解なのだろうか、という疑問が湧いてくる。いやもうね、今にもファスナーぱっくり開いちゃいそうなくらいぴちぴちな状態なのだ。

 

ラッシュガードとはそういうもの、と夫は言うものの、ラッシュガードを着た私の姿が想像と違ってコメントしにくい、と本音では思っていることが夫の顔に書いてある。いい加減表情コントロールしてくれ。

 

だから黙ってファスナーをおろし、そっと脱いでハンガーにかけた。Mサイズしか店頭に置いていないということは、ラッシュガードはぴちぴちというのが正解なのか。もしくはMサイズで着こなせるような細い人しか公共の場に出て泳ぐなと言うことなのか。はたまた私が…これ以上は辛すぎて書けない。察して欲しい。

 

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父の興奮

父から突然の電話。父から電話がかかってきたことは、高校生の時にビンタされて家出した時に100回くらい電話をかけてきて、全部無視したら留守電に「…ごめん」と一言入っていた時くらいなもので、母が死んだか、と思って急いで電話にでると、母はもちろん死んではおらず、いとこの結婚が決まったとのお知らせであった。

 

父は甥や姪が結婚すると聞くと異常に興奮するらしく、10年以上前に別のいとこの結婚式に海外出張で欠席することになった父の落ち込みようには正直かなり引いた。

 

今回の興奮度合もひどいもので「『うちは親戚が少ないから家族全員で結婚式に出席するから』って言っておいた」と私や母にお伺いを立てるということもせずに勝手に伝えたとのこと。もう一つ、「親戚が少ないから」というのは真っ赤な嘘である。父側の親戚は一般的には多いほうである。どれだけ親戚でテーブルを埋めたいのか。

 

その後も興奮気味に自分は早産で生まれたがここまで無事に生きてきたというようなことを一方的に喋られ、若干ぐったりして電話を切った後、父からSMSが届いていることに気づいた。受信時間は電話をかけてくる1分前である。「なつ子さんのけっ」という未完のメッセージと共に「結婚式で感動する曲」というYouTubeの動画が送られていた。

 

さすがに怖くなって母に電話をすると、母は「さっきお父さん、なつ子ちゃんの結婚が決まってった大騒ぎして勝手に私の部屋に入ってきて勝手に私のベッドに座って屁こいたんだよっ腹立つ」と怒っていた。私たち結婚式に出席することになってるよ、と教えるとさらに怒っていた。

 

一緒に住んでなくてよかったと心の底から思う残暑の夜。

 

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